八千草薫さんが2019年10月24日、午前7時45分、膵臓(すいぞう)がんのため死去しました。
88歳でした。
葬儀・告別式は近親者で行ったということです。
ご逝去を謹んでお悔やみ申し上げます。
八千草さんの生前の来歴を振り返ります。
八千草薫さん逝く
女優の八千草薫(88)さんが2019年2月9日、所属事務所の公式サイトでがん治療に専念するため、休養することを公表した。
2017年の年末、すい臓にがんが見つかり、2018年1月に手術している。
2019年に入って肝臓にもがんが見つかったため、
テレビ朝日開局60周年記念作品ドラマ「やすらぎの刻~道」主演を降板することに。
「今回は暫くお仕事をお休みさせて頂き、治療に専念することと致しました」
と明かした。
「体調を整えまして、より一層楽しんで頂ける作品に参加出来るように帰って参ります。どうかお許し下さいませ」
『やすらぎの郷』『やすらぎの刻〜道』とは
テレビ朝日の『やすらぎの郷』(脚本:倉本聰)の続編・『やすらぎの刻〜道』の放送が4月8日にスタートしました。
『やすらぎの郷』(脚本:倉本聰)はテレビ朝日系列『帯ドラマ劇場』枠の第1期(毎週月曜 – 金曜12時30分 – 12時50分)にて、2017年4月3日から9月29日まで放送されました。
かつてその才能をもてはやされた石坂浩二演じるシナリオライターの菊村栄(きくむら さかえ)。
認知症になった元女優の妻の介護に疲れ果てていたとき、『やすらぎの郷La Strada』から入居の誘いを受けます。
夫婦での移住を決意した矢先、妻があっけなく他界。
その部屋でひとり暮らすことを決意し、『やすらぎの郷La Strada』を訪れる。しかし、入居メンバーから次々と難題を持ち掛けられて…。(テレビ朝日サイト)
という話。
新作の『やすらぎの刻〜道』は、
テレビ界に貢献した人々だけが入居できる高級老人ホーム・やすらぎの郷で暮す脚本家・菊村栄(石坂浩二)は、前作で亡くなった姫こと九条摂子(八千草薫)をモデルに、「道」のシナリオ執筆にとりかかります。
同時に白河冴子(浅丘ルリ子)、水谷マヤ(加賀まりこ)、高井秀次(藤竜也)等、やすらぎの郷で暮す人々のその後も描かれます。
\『やすらぎの郷』をDVDで観る/
Short Biography
幼少時に父を亡くし、母一人・子一人で育つ。
思春期がちょうど戦時中であり、自宅も空襲で焼け、「色のある」「夢のある世界」に飢えていたことから華やかな世界にあこがれた。
聖泉高等女学校(現:プール学院中学校・高等学校)在学中に宝塚音楽学校に合格し、1947年に宝塚歌劇団入団(同期には淀かほる、百ちとせらがいる)。
宝塚入団時の成績は50人中19位。入団当初は『分福茶釜』の狸などコミカルな役を当たり役としたが、1952年『源氏物語』の初演で可憐で無垢な若紫(紫の上の少女時代)を内・外面とも見事に表現し、絶大な評判と人気を博した。
以降は美貌・清純派の娘役として宝塚の一時代を風靡、同年から劇団内に新設された映画専科に所属した。1951年の『虞美人』、1952年の『ジャワの踊り子』にも出演している。
宝塚在団中から東宝映画などの外部出演をこなしており、当時のお嫁さんにしたい有名人の統計で、たびたび首位に輝いた。
1957年5月31日付で歌劇団を退団。最終出演公演の演目は花組公演『みにくい家鴨の子/王春讃歌』。
退団後はテレビドラマでのおっとりとした良妻賢母役が好評で、多くの作品に出演。
一方、『岸辺のアルバム』での家族に隠れて不倫する主婦役では従来のイメージを覆し、テレビドラマ史に残る名作となった。
私生活では1957年に映画監督の谷口千吉と結婚した。人気・好感度絶頂の八千草と、親子ほどの年の差があり、しかも3度目の結婚となった谷口の組み合わせは当時、多方面で話題・波紋を呼んだ(夫婦に子はなかったが、おしどり夫婦として知られ、結婚50年目となった2007年に死別するまで連れ添った)。
2017年の末に膵臓にがんが見つかり、2018年1月に手術を受ける。
予後は良好でドラマ収録や舞台『黄昏』の主演もこなしたが、2019年に入って肝臓にがんが見つかったため、2019年4月放送開始予定のドラマ『やすらぎの刻〜道』の主演を降板し、休業して治療に専念すると、同年2月9日に発表した。
ーWikipedia
名前:八千草 薫(やちぐさ かおる)
本名:谷口 瞳(たにぐち ひとみ)旧姓:松田
生年月日:1931年1月6日)
出身地:大阪府
身長:154センチ
血液型:O型
出身校:宝塚音楽学校
職業:女優
配偶者:谷口千吉(1957年 – 2007年)死別
事務所:柊企画
愛称:ヒトミ、ヒトミちゃん(本名に由来)
受賞歴
1997年 紫綬褒章
2003年 旭日小綬章
1965年 第12回アジア映画祭助演女優賞
1977年 テレビ大賞主演女優賞「岸辺のアルバム」
1986年 菊田一夫賞
1987年 都民文化栄誉賞
1991年 NHK放送文化賞
1995年 文化庁長官表彰
2003年 第16回日刊スポーツ映画大賞助演女優賞
2003年 第58回毎日映画コンクール田中絹代賞
2004年 第27回日本アカデミー賞優秀助演女優賞
2009年 第33回 山路ふみ子映画功労賞
2009年 第35回 報知映画賞助演女優賞
2010年 第31回 ヨコハマ映画祭特別大賞
2010年 第64回 毎日映画コンクール女優助演賞
2010年 第19回 日本映画批評家大賞助演女優賞
2015年 名誉都民
2016年 第40日本アカデミー賞会長功労賞
映画・出演作
1951年 | 東宝 | 「宝塚夫人」(小田基義監督) |
東宝 | 「目下恋愛中」(渡辺邦男監督) | |
1952年 | 宝塚映画 | 「昔話ホルモン物語」(内村禄哉監督) |
1953年 | 東宝 | 「一等社員三等重役兄弟偏」(佐伯幸三監督) |
宝塚映画 | 「千姫」(野淵 昶監督) | |
東宝 | 「プーさん」(市川 昆監督) | |
宝塚映画 | 「旅はそよ風」(稲垣 浩監督) | |
東宝 | 「金さん捕り物帖謎の人形師」 (中川信夫監督) | |
宝塚映画 | 「かっぱ六銃士」(斎藤寅次郎監督) | |
宝塚映画 | 「喧嘩駕籠」 (冬島泰三監督) | |
東宝 | 「誘蛾燈」 (山本嘉次郎監督) | |
1954年 | 宝塚映画 | 「今宵ひと夜を」(千葉泰樹監督) |
宝塚映画 | 「若い瞳」 (鈴木英夫監督) | |
東宝 | 「宮本武蔵」 (稲垣 浩監督) | |
1955年 | 東宝/リッツオーリ(伊) | 「蝶々夫人」 (カロミネ・ガローネ監督) |
東宝 | 「続・宮本武蔵一乗寺の決闘」 (稲垣 浩監督) | |
東宝 | 「三四郎」 (中川信夫監督) | |
1956年 | 東宝 | 「決闘・巌流島」(稲垣 浩監督) |
東宝 | 「へそくり社長」(千葉泰樹監督) | |
東宝 | 「乱菊物語」 (谷口千吉監督) | |
東宝 | 「続・へそくり社長」 (千葉泰樹監督) | |
東宝 | 「愛情の決算」(佐分利信監督) | |
東宝 | 「白夫人の妖恋」(豊田四郎監督) | |
東宝 | 「殉愛」(鈴木英夫監督) | |
宝塚映画 | 「桂春団治」 (木村恵吾監督) | |
1957年 | 東宝 | 「雪国」(豊田四郎監督) |
東宝 | 「生きている小平次」 (青柳信雄監督) | |
東宝 | 「新しい背広」(筧 政典監督) | |
1958年 | 大映 | 「銭形平次捕物控・八人の花嫁」(田坂勝彦監督) |
東宝 | 「旅姿鼠小僧」(稲垣 浩監督) | |
東映 | 「喧嘩太平記」(小沢芝弘監督) | |
東宝 | 「大江戸千両祭」(青柳信雄監督) | |
大映 | 「濡れ髪剣法」(加戸 敏監督) | |
東宝 | 「東京の休日」(山本嘉次郎監督) | |
松竹 | 「現代無宿」 (大曽根辰夫監督) | |
1959年 | 東京映画 | 「グラマ島の誘惑」 (川島雄二監督) |
東宝 | 「孫悟空」 (山本嘉次郎監督) | |
東宝 | 「槍一筋日本晴れ」 (青柳信雄監督) | |
1960年 | 東宝 | 「ガス人間第一号」 (本多猪四郎監督) |
1963年 | 東京映画 | 「新・夫婦善哉」(豊田四郎監督) |
1964年 | 東宝 | 「こんにちは赤ちゃん」(松林宗恵監督) |
1965年 | 松竹 | 「美しさと哀しみと」 (篠田正浩監督) |
大映 | 「悪名無敵」 (田中徳三監督) | |
東映 | 「日本任侠伝浪花篇」(マキノ雅弘監督) | |
大映 | 「忍びの者伊賀屋敷」 (森一生監督) | |
1966年 | 大映 | 「大殺陣・雄呂血」 (田中徳三監督) |
1967年 | 大映 | 「古都憂愁・姉いもうと」(三隅研次監督) |
1969年 | 松竹 | 「わが恋わが歌」(中村 登監督) |
1971年 | 日活 | 「朝霧」(吉田憲二監督) |
1972年 | 松竹 | 「男はつらいよ~寅次郎夢枕」 (山田洋次監督) |
1974年 | ATG | 「田園に死す」(寺山修司監督) |
1975年 | 日活 | 「アフリカの鳥」(磯見忠彦監督) |
1976年 | 東宝 | 「不毛地帯」 (山本薩夫監督) |
東宝 | 「星と嵐」 (出目昌伸監督) | |
1978年 | 東宝 | 「ブルークリスマス」 (岡本喜八監督) |
1987年 | 松竹富士 | 「ハチ公物語」(神山征二郎監督) |
1989年 | 松竹富士 | 「226」(五社英雄監督) |
1992年 | 東宝 | 「いつかどこかで」 (小田和正監督) |
1996年 | 松竹 | 「宮沢賢治―その愛」 (神山征二郎監督) |
2000年 | 日活・チームオクヤマ | 「天国までの百マイル」(早川喜貴監督) |
2001年 | 東宝 | 「サトラレ」 (本広克行監督) |
2003年 | 東宝 | 「阿修羅のごとく」 (森田芳光監督) |
2005年 | 東宝 | 「交渉人真下正義」 (本広克行監督) |
2007年 | アスミック・エース | 「しゃべれどもしゃべれども」(平山秀幸監督) |
ザナドゥー | 「きみにしか聞こえない」(荻島達也監督) | |
2008年 | 東映 | 「しあわせのかおり」 (三原光尋監督) |
2009年 | ファントムフィルム | 「ガマの油」(役所広司監督) |
アスミック・エース | 「ディア・ドクター」(西川美和監督) | |
松竹 | 「引き出しの中のラブレター」(三城真一監督) | |
2011年 | 角川映画 | 「日輪の遺産」(佐々部清監督) |
2012年 | 東宝 | 「ツナグ」(平山雄一朗監督) |
東映 | 「明日に架ける愛」(香月秀之監督) | |
2013年 | 松竹 | 「舟を編む」(石井裕也監督) |
松竹 | 「くじけないで」(深川栄洋監督) | |
2015年 | 岡本みね子事務所 | 「ゆずり葉の頃」(中みね子監督) |
柊企画サイト(公式サイト)より
\八千草薫の著書/