初めてのことというのは、何でも困ってしまうものです。
結婚披露宴への参列も例外ではありません。
服装、祝儀袋、祝儀の金額、新郎新婦にかける言葉など…さっぱり分かりませんよね。
そこで、初めて披露宴に出席するので、どうしていいものやらさっぱり分からない、という方のために簡単なアドバイスをします。
まずは衣装ですが
男性の場合は、通常の礼服です。
安いものはレンタルで5千円くらいからあります。
女性の場合も、5千円前後からレンタルできます。
礼服のレンタル 4800円〜 (楽天)
主役はあくまで花嫁ですから、派手過ぎず、でもお祝いですから華やかな衣装を選びましょう。
祝儀袋と祝儀金額の相場
祝儀袋は、ただ印刷されたものから紐のついたゴージャスなものまでありますが、中に入れる金額に見合ったものにします。
祝儀金額の相場は現在、次のようになっています。
友人同僚 3万円
上司・恩師 3万円 /5万円
親族 5万円〜10万円
結婚に関してはとにかく、「分かつ」ことを忌み嫌うので、祝儀金額も1万、3万、5万、7万…が基本となります。
数字が割れるかどうかではなく、お札が割れるかどうかです。
2万円だと、1万円札が2枚にわかれますよね。
でも、1万と3万では隔たりが大きいため最近では2万円を包む人が増えています。
金額と祝儀袋のバランスの目安
5万円以上
「あわじ結びか結び切りの水引」や、上質の和紙を使用した豪華な祝儀袋を選びましょう。
2万~3万円
金銀や赤白の「結び切り」「あわじ結び」の水引を掛けたスタンダードなものを選びましょう。
1万円
「花結び」なので出産祝いなどには良いが、結婚祝いには適さない。[/caption]
欠席する場合など1万円程度の祝儀は、水引や赤の帯紙が印刷されたもので構いません。
ただ、祝儀袋を選ぶ際、気をつけねばならないことが2点あります。
- まず、蝶結びの水引は選んではいけないということ。
- 次に、熨斗(のし)が右上に付いていること。
蝶結びは結び直しが容易ということで、結婚に際しては縁起が悪いからという理由です。
水引とは、祝儀袋にかかっている帯紐のことで、慶事では赤白や金銀のものが用いられます。
結婚式の際には、水引が上を向いている「あわじ結び」や「輪結び」を使います。
いずれも固く結ばれ、ほどくのが難しく、「一度きり」という意味が込められています。
熨斗がない袋はお見舞いなどに使うものなので、結婚祝いとしては失礼になります。
最近はカラフルでキュートな祝儀袋も販売されています。
でも、それらの使用は友人に限りましょう。
- 淡路結びの変形
- あわじ結び(あわび結び)
- 結び切り
- 花結び(蝶結び)
- 淡路結び変形
- 梅結び
- 淡路結び変形
表書きの名目は、「寿」や「御結婚御祝」
祝儀袋は、「寿」や「御結婚御祝」と書かれたものを選びましょう。
自分で書くタイプの場合、4文字にしないことがポイント。「4」という数字は縁起が悪いとされ、嫌う人もいるからです。
たとえば「結婚御祝」は4文字なので避け、上に「御」を付けて5文字にします。
名前はフルネーム、連名は通常3名まで
名前は「寿」よりもやや小さめに、フルネームをバランスよく書きます。
連名の場合
夫婦連名
夫の名前を右にフルネームで書き、左に妻の下の名前を書きます。
(妻の名前もフルネームで書いてもOK)
友人との連名
対等な友人同士なら、右から五十音別にフルネームで記入します。
職場の人との連名
職位が最も高い人の名前を右側に書き、職位順に左へと書いていきます。
4名以上の連名
フルネームで入れる連名は3名までとされています。4名以上になるときは、代表の名前をフルネームで入れた上で「外一同(ほかいちどう)」と、名前の左下に小さめに書き添えます。部署単位での連名の場合は「営業部一同」等と書きます。
筆記用具は筆や筆ペンで
お祝い事の名前は、濃い黒色ではっきりと太めに書きます。最適な筆記用具は筆もしくは筆ペン。毛筆が苦手な人は太めのサインペンやフェルトペンでも構いませんが、ボールペンや万年筆など線が細い筆記用具は使わないのが無難です。
中袋(中包み)
金額を記すのは無粋とも思いますが、何も書かれていないと、誰がいくら包んでくれたのか分からなくなってしまう怖れがあります。そのため新郎新婦側の立場に立って金額を記します。
金額はオモテ面に、住所と名前はウラ面に記入します。
中包みタイプのものは「左側に三角の空きがある部分がオモテ」です。
金額は、漢数字を使って楷書で書く
ご祝儀袋に書く数字は基本的に漢数字を用いるのが慣習です。
金額の書き方
1万円……壱萬円
2万円……弐萬円
3万円……参萬円
5万円……伍萬円(または五萬円)
6万円……六萬円
7万円……七萬円
8万円……八萬円
10万円……拾萬円
紙幣の向きは中袋(中包み)を開いたときに「肖像画」が見えること
結婚式のご祝儀は、新札で包むのがマナーとされています。
早めに銀行や郵便局へ行き、新札に替えておきましょう。
スーパーでも替えてくれる所があるようです。
紙幣の入れる際の注意点は、
紙幣がオモテを向いて、さらに肖像画が上にきていること
全ての紙幣は、同じ向きにそろえておくこと
祝儀袋の包み方は購入したときの通りに戻せばOK!
祝儀袋を購入した際の形状を覚えておき(不安な人はスマホなどで撮影しておく)、元のの状態に包み直します。
祝儀袋ウラ面の折り返し部分は、上からの折りを内側にし、下からの折りを外側になることを確認してください。
裏返しにしたときに、下からの折りが上を向いていればOKです。
慶事共通の折り方で、「幸せをこぼさないよう受け止める」という意味があります。
ご祝儀袋は袱紗(ふくさ)に包んで
ご祝儀袋はなるべく袱紗(ふくさ)に包んでおきましょう。
なければきれいなハンカチなどで代用しましょう。
袱紗は、渡す相手に対しての礼を重んじ、心遣いをしている、という気持ちを表しています。
また、のし袋の水引がくずれたり汚れたりするのを防ぐという実用効果もあります。
しかし現代の若者には、祝儀袋の端が折れ曲がったりしない状態で持って行けるようであれば、袱紗は無くても良いでしょう。
スピーチを依頼されたら
スピーチの依頼があったら、心を込めた祝福のメッセージを贈りましょう。
スピーチが苦手だけれど歌や楽器演奏なら自信があるという人は、それらを披露するのも良いでしょう。
スピーチのポイント
- 長くならない。3分スピーチとか言いますが、実際には3分は長いので、1分程度と考えてスピーチを作りましょう。
- 最初の一言で参列者の心をつかむ内容
- 新郎あるいは新婦との具体的なエピソードを入れる
- 心から祝福していることを言葉や気持ちで伝える
スピーチの注意点
わかれる、離れる、切る等の言葉は禁句です。
これは「忌み言葉」といって他にも次のようなものがあります。
別れを連想させる言葉
別れる、切る、切れる、離れる
不幸・不吉な言葉
死ぬ、仏、葬式、負ける、病む、敗れる、悲しむ、嫌う、九、四
重ね言葉
戻る・戻す・繰り返す・繰り返し・再び・再度・再三・二度・二回
どうしても自分ではスピーチを考えられないという人には、スピーチ代筆業者の手を借りる方法もあります。